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本来なら色々報告せねばならないのですが、「怒りのデス・ロード」吹替試写にお呼ばれして、鑑賞してきたので取り急ぎ、ネタバレのないレベルでレビューを。
炎上騒ぎへと発展したキャスティング、AKIRA氏の仕事っぷり。
マックスは台詞が少ないのですが、そうはいっても冒頭や要所要所に台詞処がありますので、演技力や声力が試されます。
今回、二人で観に行きました。
自分の感想としては、
●声質は良いと思う
●芝居は巧くない
●ナレーションパートでの歯擦音が妙に気になった
●本編のマックス=トム・ハーディはいたってシリアスなんだけど、どことなく間抜けでコミカルさが見え隠れするという味付けのキャラ。一方、AKIRA氏は“格好をつけたしゃべり方”に終始していて余裕が感じられず、ここはプロとアマの圧倒的な差だろうな、と。
ご本人のせいではなく、やはりキャスティングの問題。
●まあでも途中で慣れる
仮にパッケージに入ったとして、3回も観れば「もうこれでいいか…」と思うかもしれない。
●竹内力氏はそれなりに。台詞は少ないが案外、真壁刀義氏も悪くない。
●プロ声優に関しては、勿論問題なし。
●ニュークス=中村悠一が意外な線だったけど無難な仕上がり。ただ、これが70〜80年代の吹替だったら、もっとエキセントリックな芝居をする方が吹替えただろうな、と。
●トータルで、壊滅的に酷い訳でもないが、積極的にオススメするレベルにはない。
しかし3Dで観る場合、イチイチ字幕に焦点を合わせないといけないストレスを考えると(自分はIMAX3D字幕も鑑賞済)、吹替という選択もない訳ではない。
ただし、自分はTVドラマにおけるAKIRA氏の仕事を観ておらず。
一方、一緒に鑑賞したTVドラマ鑑賞済の仲間は「AKIRAの声にしか聞こえないし、顔が浮かんできてしまう」ってところが演技力以前に難だったようです。
で、自分はおかげ様で3回も試写を観る事ができた訳ですが、バージョン毎の感想は
★字幕2D
ディテールの面白さがてんこ盛りなので、作品をじっくり見渡せる2Dを推します。
劇場ではEDに日本版主題歌が挿入されますので、そこをアリとするか否か。
ただ、本来のEDスコアの間に挟まる形で日本版主題歌がかかるので、劇場が明るくなり席を立つ時点ではオリジナル・スコアが脳に焼き付いているでしょう。
自分は日本版主題歌に関しては悪い印象を持ってないですが、オリジナルのトム・ホルケンボーグのスコアの間に挟まってるのが逆に違和感を増長。
曲の長さを調整して、フルタイム日本版主題歌に差し替えた方が逆によかったんじゃね?と思いました。
★字幕3D
正直、3D効果はあまり期待できません。劇場環境や席並びによっては単なるストレスにしかならない可能性もあります。但し、IMAX 3D字幕はEDがオリジナル・スコアのまま上映されますので、そこを取るかどうか、だと思います。
★吹替3D
オリジナルEDにこだわらず、3Dで観るなら、確かに選択肢の一つです。
3D字幕へのストレスと、一部の芝居に対するストレス、どちらを取るかの二択です。
今回、「怒りのデス・ロード」は不思議なことにとんでもなく面白い作品に仕上がっていますし、ここまで高評価な作品も珍しいのではないかと思います。
結局、どのバージョンでも楽しめる事は間違いありません。
しかし、声を出すプロの方々のみで吹替版が作られていたら、100%画面に集中できますので、自分的には2D吹替が最良の選択肢となった可能性だってあります。
その芽が摘まれた事はとても残念です。
なので、せめてパッケージに別バージョンの吹替を作成してくれたら…とないものねだりをしてみたくもなります。
例えば、AKIRA氏はもとより、本来なら年齢や貫禄の意味においても、イモータン・ジョーはもっと年輪重ねたプロが演じるべきで、例えば「マッドマックス」1作目で同じくヒュー・キース・バーン氏の声をアテた坂口芳貞氏がドンズバだし、微妙にファンサービスだと思うのですが、まあそういう俺キャスティングは言うだけ野暮ですね。
で、今回の吹替えキャストが発表された時点での炎上案件。
自分も率先してdisっていた口ですがw
今回は自分たちのコンベンションの事があって、早期からワーナーの宣伝の方と話をする機会が多かったです。特に「怒りのデス・ロード」は国内興行において女性客が見込みづらいタイトルなので、いつも以上にタレント力を使って露出を増やさないといけない、という事情は横で見ていて痛いほど伝わってきました。
そう、配給の事情は物凄く分かるのです。
しかし一方で、ヘビー層はそういうものを生理的に嫌いますし、劇場鑑賞時の選択肢が狭まったり、パッケージを購入しても吹替を楽しめないという事態に発展します。
率先して前売り券を購入し、廉価版化する前にパッケージを購入するヘビー層がもっとも冷遇されてしまうという不条理。ここは配給各社が向き合って欲しい部分です。
実際、国内プロモにおける「またそれかよ…」感、配給側への失望感というのは年々高まっているように思えます。
それをノイジー・マイノリティと切って捨てず、ある程度の「折衷」を常に意識してもらいたいと切に願うところなのです。
今回の「怒りのデス・ロード」吹替版、自分としてはギリ許容範囲でした。
でも振り上げた拳の下ろし先は欲しいところです。
パッケージ版発売のあかつきには自宅で落ち着いて難のない吹き替え版を鑑賞したいところです。無理を承知でそこへのケアはお願いしたいところですね。
その手間、予算捻出がビジネスとして見合うものになるのか?
例えば、今のままパッケージ化したらAmazonのレビューが荒れるでしょう。
一方、例えば新規吹替を作って「AKIRA」バージョンをプレミアムなトラックとして扱えば、「神対応」として、レビュー爆上げとなる可能性もあります。
まあAmazon一社のレビューが某かの判断基準になることは危険だとは思いますが、ともあれこの先、20年売る事を意識したパッケージを作ってもらいたいですね。
ついでに90年代初頭にワーナーさんが沢山作った負の遺産的なタレント吹替もリニューアルしていただければと、どさくさで。
最後に。
昨日、半年以上に渡ったワーナーさんとの関係にも一区切りが付きました。
よくもまあ、口うるさい旧作ファンをここまで相手にしてくれたなぁ、っていう申し訳なさと感謝の気持ちでいっぱいです。
そしてジョージ・ミラー監督と旧作キャストが舞台上で再会するという素晴らしいイベントを組んでもらえて、その一点だけにおいても何度「ありがとうございます!」と口にしても足りないくらいです。
果たして国内成績はどこまで伸びるのか?
リピート鑑賞と口コミが命にも思えます。
世界的な成功はもう約束されたようなものなので、国内興行もまさかの大ヒットとなってもらいたいですね。
微力ながら自分も布教活動に邁進したいと思います。
では6/20、どこかの劇場でお会いしましょう!
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