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商品開発の経過報告とオタク話あれこれ
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先日、ようやく「アバター」を観て参りました。

せっかくなら最良の環境で!と思い、川崎のIMAXシアター、吹替版、センターど真ん中席を狙い、ようやくチケットをゲット。吹き替え版のいい席はすぐ予約で売り切れるので、なかなかタイミングが合わず苦労しました。

で、恒例、以下ネタバレありですので。





3D効果は正直言うと、周囲から言われまくって期待しすぎていたところもあり、「こんなもんか〜」くらいの。

いやでもあの立体感、臨場感は確かに新しい! ああいう異世界体験映画にとっては、CGって技術は必須だなぁ~と思い知らされました。

CGをライブアクションにうまく混ぜて新時代を築いたキャメロンの「T2」。あれから20年弱。

「凄いCGの見せ場を作らないと!」的強迫観念に囚われ、画面の中がCGだらけになってしまったアメリカ娯楽映画の中で、枯れた技術と思われていた3Dを発展させ、またも新たな地平を切り開いたというか。いや、キャメロン、ほんとに大したものです。

「アバター」の3Dは飛び出すことなんてどうでもよく、とにかく立体感、臨場感を追求。これって意外と盲点だったんですね〜。

近年、やたらフェイクドキュメント映画が増えてます。CGにあまり頼ることなく、生の“臨場感”を追求した費用対効果の高い手法だとは思います。

しかしフェイクドキュメントの弱点は、記録カメラ視点=リアルっぽくある事に縛られるが故、絶対に物語的には面白くならないし、気の利いた台詞も聞かせてもらえません。おまけに「そんな状況でもカメラが回っている」事のバカバカしさ、白々しさを意識せざるを得ない瞬間がところどころに絶対出てきます。

なので私は正直、フェイクドキュメント系映画にはあんまノレないのです。
高校の時、封切りで「食人族」に劇場突撃して、「ふ・ざ・け・る・な!」と憤ったのが最初。

近年だと「クローバー・フィールド」「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」「REC」「リダクテッド」etc…。超低予算でむちゃくちゃ怖いという噂の「パラノーマル・アクティビティ」はさすがに評判が高すぎて気になりますが。

で、豪勢に3Dを駆使した「アバター」の登場で、ドキュメント風主観映像映画が志向する臨場感がいっきにチープ化してしまった印象も。

で、ここからが残念な話なのですが、以後のハリウッド大作は空前の大ヒット作「アバター」に続け!と3Dラッシュになりそうで、困ったもんです。

ここのところ、CGによる大げさな見せ場のインフレも行き着くところまで行った感があったので、連中が3Dに飛びつくのは当たり前ですね。という訳で、これからも益々「ヤレヤレ…」な娯楽大作が作られ続けるのでしょう。

ただ、果たして噂されている「スパイダーマン4」の3D化に必然があるのか?と。

「アバター」の物語自体は、正直言うと2Dだったら単なる「あちゃ〜…」な筋立てです。しかし「さあ、異世界を冒険しましょう」的なアトラクションありきの物語だし、故に序盤の説明的台詞の応酬も許せます。つーかほんとあの説明だらけの序盤は、遊園地アトラクションの前説というか、ゲームのデモというか、苦笑しつつワクワクさせられましたわよ。

また3Dという技術も「アバター」という素材のおかげで輝きを増し、驚異的な集客力を得た訳です。

なので例えば、3D化したスパイダーマンが何を志向するのか?ものすごく疑問な訳です。あれは世界観がどうこうでもないし、臨場感を得ようがないタイプのお話だし。ひょっとして、まさかまさか、“飛び出す3D”に逆行とか? そんな盛大な自爆もまた見物ですね。生暖かく見守りたいと思います。


最後に一応は物語について。

「ダンス・ウィズ・ウルブス」に色々な意味で似ていると思います。
異星人=ネイティブから体臭が匂ってきそうにない、奇麗ずくしなところも一緒。
白人の理想とするピュア&スピリチュアルなネイティブ像ですね。

で、理由は定かではないけど、とにかく憎悪に満ちた悪い兵隊が出てきて、事態を悪化させ(これは「アビス」の系譜かな)、主人公がそれらと対峙する訳です。

ここまではありがちなんですが、「アバター」の新しいところは、「ダンス~」や「ラストラムライ」のように滅び行く者たちの挽歌を描いたり、「もののけ姫」のように自然と文明の対峙を描いたり、そういうお定まりのテーマ性を排除しているところ。

単純に主人公が情状酌量の余地がないラスボスをぶっ殺し、星の生き物たちが一致団結して地球人たちを数と力でねじ伏せて万々歳ってオチ!

このタイプの素材においては、今まで誰もやらなかった極楽ハッピーエンドで、これはもしや画期的なのかも?とある意味感心しました。

でもおいおい、あのオチだと絶対にまた地球人攻めてくるじゃんw
問題の解決になってねーですがいいんでしょうか?

いや待てよ。唐突なシーンが多々見受けられたので、どうせまた撮りすぎて尺をカットしてるんでしょう。キャメロンの十八番ですね。

という訳で、真の物語はDVD or Blu-ray のディレクターズカット版を待て!みたいな事でよろしいか?

などと、ぼろくそ言ってるように見えるでしょうが、ウォーペイントを施したミシェル・ロドリゲスが、戦闘ヘリで加勢に来るところがもうね、「エイリアン2」のバスケスを超える格好良さ。あそこだけでもいいから、もう一回観たいのは事実です。

ああいうハッタリはほんとキャメロン、巧いんだよなぁ~。


ともあれ、なんだかんだ言ってこの映画はリスペクトですよ。

例えば有名テーマパークの3Dアトラクション映画の上映時間と料金を考えると、近所の劇場で、2000円前後の料金で、3時間弱もの長い時間に渡ってクオリティ高い3D映像が観られるのですから、価格破壊もいいところ。
これは映画興業における革命でしょう。

今後、有象無象の3D映画が量産されるんでしょうけど、だったら古い映画を3Dリミックスせよ!と。
「2001年宇宙の旅」とか「西部開拓史」とか、シネラマ映画とは相性がいいような気もするんですよね。
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